【辞典・用語】 [品質マネジメントシステム(ISO9001)-要求事項 2008年版 解説 6.資源の運用管理]
序文
1.適用範囲、2.引用規格、3.用語及び定義
4.品質マネジメントシステム
5.経営者の責任
6.資源の運用管理
7.1.製品実現の計画 〜 7.4.購買
7.5.製造及びサービスの提供 〜 7.6.監視機器及び測定機器の管理
8.測定、分析及び改善
用語集
6.資源の運用管理
6.1. 資源の提供
組織は、次の事項に必要な資源を明確にし、提供
すること
しなければならない
。
以下の事項を実施するために必要な資源(人・設備・環境など)を用意して下さい。
a) 品質マネジメントシステムを実施し、維持する。また、その有効性を継続的に改善する。
QMSで定めたことを実行し、必要に応じて変更し(維持)、日々その有効性の向上に取り組んで下さい(継続的に改善)。
b) 顧客満足を、顧客要求事項を満たすよことによって向上する。
顧客が求める品質の製品(顧客要求事項)を提供することによって、顧客の満足度を向上させて下さい。
6.2. 人的資源
6.2.1. 一般
製品品質
への適合
に影響がある仕事に従事する要員は、
関連する
適切な
教育、訓練、技能及び経験を判断の
材料
根拠
として力量が
あること
なければならない
。
製品の品質に影響を及ぼす仕事に従事する要員(従業員・パート従業員・臨時社員など)は、その仕事を担当できるだけの能力(技術・能力・知識・経験など、力量といいます)がある必要があります。
力量は、これまでに受けた教育・訓練、持っている技術・能力、これまでの経験などを元に判断して下さい。
要員には、正社員だけでなく、嘱託従業員、パート従業員、臨時社員、派遣社員、他社からの出向社員など、製品の製造(サービスの提供)に携わる人であれば全て含まれます。
注記 製品要求事項への適合は、品質マネジメントシステム内の作業に従事する要員にとって、直接又は間接的に影響を受ける可能性がある。
注記 直接製品にかかわる要員の力量だけではなく、このQMSが適用される部門(「4.1.一般要求事項 a)」で定めた部門)に属する要員は、何らかの形で製品にかかわることになりますから、その要員にも相応しい力量が求められる、ということが言いたいようです。
6.2.2. 力量、
認識及び教育・訓練
教育・訓練及び認識
組織は,次の事項を実施
すること
しなければならない
。
要員の力量向上のために、以下を実施して下さい。
a)
製品品質に
製品要求事項への適合に
影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
その仕事をする場合には、どのような力量(知識・技術・能力・経験など)が必要か、を明確にして下さい。
b)
必要な力量がもてるように教育・訓練し、
該当する場合には(訳注:必要な力量が不足している場合には)、その必要な力量に到達することができるように教育・訓練を行うか、
又は他の処置をとる。
その仕事に従事する要員に、a)で必要とされた力量があるかどうかを判定し、不足している場合は、教育・訓練を実施して必要な力量を身に付けさせるか、力量のある他の要員と交代する、機械装置などにより要員の力量を補う、などの処置(他の処置)を取って下さい。
c) 教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。
b)の処置(教育・訓練を実施、又は他の処置)を実施した場合は、改めて力量を評価して下さい。
d) 組織の要員が、自らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。
要員に対し、担うべき役割・担当・責任・権限など示した上で、その仕事の重要性、また、担当する仕事によって生み出される製品の品質(5.4.1.の品質目標ではありません)を達成するために何をなすべきか、を認識させるようにして下さい。
d) 教育、訓練、技能及び経験について該当する記録を維持する(4.2.4参照)。
力量(知識・技術・能力・経験など)を判定した結果、教育・訓練を実施した結果などの記録を残して下さい。(記録は「4.2.4.記録の管理」に従って管理して下さい)
6.3. インフラストラクチャー
組織は、製品要求事項への適合を達成する上で必要とされるインフラストラクチャーを明確にし、提供し、かつ、維持
すること
しなければならない
。
目標としている品質の製品を提供する(製品要求事項への適合を達成する)ために必要な、施設・設備・支援体制(インフラストラクチャー)がどのようなものかを整理し、これを用意(提供)し、更新・点検・整備などを実施して施設・設備が使える状態に保ってください(維持)。
ここでいう支援体制とは、輸送・通信・情報システムなどを指します。
インフラストラクチャー
には
としては、
次のようなものが
該当する場合が
ある。
インフラストラクチャーとは次のようなものが該当する場合があります。
a) 建物、作業場所及び関連するユーティリティー(
訳注:
電気、ガス、水など)
建物・作業場所と、それを使うために必要なもの(電気、ガス、水など)
b) 設備(ハードウェア
と
及び
ソフトウェア
とを含む
)
機械・装置・器具など、及びそれを使うためのソフトウェア
c) 支援
業務
体制
(
例えば、
輸送、通信
又は情報システム
など
)
輸送の手段、通信・情報伝達の手段(コンピュータシステム、電話、メールなど)
参考 インフラストラクチャーとは、”<組織>組織の運営のために必要な一連の施設、設備及びサービスに関するシステム”を指す(JISQ9000の3.3.3参照)。
6.4. 作業環境
組織は、製品要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明確にし、運営管理
すること
しなければならない
。
目標としている品質の製品を提供する(製品要求事項への適合を達成する)ために必要な、作業環境を整理し、これを使える状態にする(運営)と共に、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)活動などを実施(管理)して下さい。
一般に、5Sは単なる職場の美化活動と思われがちですが、本来は、作業しやすい環境を作り、それによって、作業の効率の上げ、事故やトラブルを防ぐ、などを目指す活動です。
注記 ”作業環境”という用語は、物理的、環境的及びその他の要因を含む(例えば、騒音、気温、湿度、照明又は天候)、作業が行われる状態と関連している。
注記 作業環境とは、音・温度・湿度・照明・天候・ほこり・ごみなど、また、作業スペース・配置など、目標としている品質の製品を提供するために必要な環境を全て含みます。